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ブランディングの手法とWebマーケティングでの活用ポイント

みなさんは、webサイト制作やWebマーケティングで、ブランディングを意識していますか?ブランディングは、全てのマーケティング活動の土台になるもので、その結果に影響を与えます。今回は、ブランディングの手法とWebマーケティング施策での活用ポイントを紹介します。

もくじ

ブランドの構成要素

ブランドは、大きく分けて「ブランドアイデンティティ」と「ブランドメディア」から成り立っています。

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ブランドアイデンティティ

企業やブランドがユーザーにどのように認知されたいかを、言葉で示したものです。ブランド構成要素の最も上位に位置します。普遍的なブランド価値やイメージで、時代が変わっても変わりません。「ブランドイメージ」は、ユーザーのブランドに対するイメージです。「ブランドイメージ」と「ブランドアイデンティティ」が一致した時、ブランディングが成功していると言えます。

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ブランドアイデンティティの5つの構成要素

ブランドアイデンティティは、次の5つの構成要素で成り立っています。

1.ブランドポジショニング
市場での自社の立ち位置。ブランドアイデンティティの基礎になります。市場での立ち位置を分析すれば、自社の強みと弱みもわかってきます。自社の強みと弱みがわかったら、ターゲットを特定します。
2.ブランドパーソナリティ
商品やサービスの個性や特徴。「優しい」「古風」などの人格的な特徴で、ユーザーから「こんな人に思われたい」というような人物像をイメージするとわかりやすいです。ターゲットが求めるものを分析して、ブランドパーソナリティを考えていきましょう。ここでは、他社との差別化を目標にします。
3.ブランドアソシエーション
企業のロゴマークやキャッチコピーのような、商品やサービスの持つメッセージを伝えるのがブランドアソシエーションです。「アソシエーション」には、「関連」「連想」という意味があります。ロゴや有名なキャッチコピーを耳にしたとき、その会社の名前や商品が思い浮かぶと思います。
4.ブランドストーリー
ブランドや企業にまつわるストーリー。創業当時や商品開発のエピソード、提供する商品やサービスに込めた思いなどです。ユーザーに企業やブランドをより深く知ってもらうだけでなく、親近感を感じてもらいやすくなります。
5.ブランドプロミス
ブランドがどんな提供価値をユーザーに約束するかを宣言した言葉です。ブランドプロミスが破られると、ユーザーは裏切られたと感じ、大幅なイメージダウンと顧客離れへとつながります。もし、約束したブランドプロミスを変えたいなら新たなブランドを立ち上げる必要があります。

ブランドメディア

ブランドアイデンティティの下位に位置づけられるのが、ブランドメディアです。ブランドメディアは、抽象的ブランドメディアと可視的ブランドメディアに分けらます。

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1.抽象的ブランドメディア
ブランドアイデンティティを、「コード」や「スタイル」でより具体化したものです。「コード」とは、キャッチコピーやスローガンなどの言葉で表現したもの、「スタイル」はロゴやデザインのような形で表現したものです。
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2.可視的ブランドメディア
抽象的ブランドメディアを、テレビCM・雑誌広告・Web広告・商品パッケージ・ホームページ・SNSのようなクリエイティブに落とし込んで、具体的な形にしたものです。メディアにより、ユーザー特性や宣伝費用は異なります。そのため、ターゲットユーザーに最も効果のあるものを選択する必要があります。

ブランディングの手法

1.環境分析と市場機会の発見

環境分析で現状を客観的に把握。参入市場・製品カテゴリ・ターゲットなど、どこに市場機会があるかを発見します。環境分析のフレームワークには、以下のようなものがあります。

2.ブランドアイデンティティの決定

市場機会がどこにあるかがわかったら、次にブランドアイデンティティを決定します。ブランドポジショニングで市場での立ち位置をしり、ターゲットを選定。企業やブランドがターゲットにどのように認知されたいか、ブランドコンセプトを明確にします。

3.ブランド名・ロゴの作成

ブランドアイデンティティを「コード」と「スタイル」に落とし込み、ブランド名やロゴを作成します。ブランドの持つストーリーや提供価値、コンセプトが伝わるように工夫しましょう。

4.ブランディング方法の検討と実施

ブランドをどう発信するかを検討し、ブランディングを実施。発信するメディアによりユーザー特性と費用は変わります。メディア選定では、ターゲット層に効果的にアプローチできるかがポイントです。

5.定期的な評価・検証

定期的な評価・検証を行い方向性に誤りがないか検証を行います。検証方法には、アンケート調査、Web広告アクセス解析、プロモーション効果分析、顧客推奨度調査などがあります。

Webマーケティングでのブランディング活用

SNS運用・広告・アフィリエイトなどは、ブランディングに活用できます。Webサイト制作時はもちろん、これらの施策を「ブランドの提供価値やイメージにそっているか」「ブランドイメージが向上するか」というようにブランディングを意識して行うことが大切です。そうすることで、よりその効果を高めることができます。

まとめ

ブランディングは、マーケティング戦略の前段階で必要になるプロセスです。Webサイト制作・Webマーケティング施策を行う前にこのプロセスを完了することが大切です。さらに、決定した提供価値とイメージが浸透するよう、全ての顧客体験や施策に一貫性を持たせます。webマーケティング施策の根底にブランディングという概念を置くことで、よりよいマーケティング効果が得られます。