ロゴの色どうする?色・イメージ・心理効果の一覧
ロゴの色を何色にするか悩んではいませんか?
色は人間の記憶に残りやすくブランディングの観点から見ても、重要な働きがあります。色の持つイメージや心理効果を利用して、戦略的にロゴの色を決めることが大切です。そうすることで、持ってもらいたいイメージが伝わりやすくなります。
今回は、ロゴの色決定に役立つ、色のイメージと心理効果をまとめました。具体的な例として、各色のロゴもまとめてあるので参考にしてください。
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もくじ
ロゴの色数と美しい配色バランス
ロゴの色は何色までがベスト?
色は多くても3色までが基本です。美しいロゴを制作するには、色はできるだけ少ない数で配色することが大切です。色をたくさん使いすぎると、ごちゃごちゃした印象になりまとまりがなくなります。ロゴには、伝えたいと思っているイメージを表す色を厳選して使用するようにしましょう。1色でなく、複数の色を組み合わせて使う時は、色の配色から感じるイメージを考慮します。
2色での美しい配色には補色を活用しよう
色相環で、反対側に位置する2色を補色といいます。補色はコントラストが高く、目立つ配色です。
補色で美しく調和した配色を実現するにはコツがあります。明度や彩度が近い補色同士は、目がチカチカして見る人に不快感を与えます。色が起こすハレーションを抑えるには、彩度を下げたり、明度差で変化をつけるようにしましょう。
3色での美しい配色比率は70:25:5
色を3色使う場合、ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーで構成し、比率を70:25:5にすると美しく見えると言われています。
ベースカラー70%、一番大きな割合をしめます。
メインカラー25%、主役の色です。
アクセントカラー5%、アクセントを加える差し色です。
色を決める順番は、1.メインカラー 2.ベースカラー 3.アクセントカラーの順がおすすめ。
1.メインカラー
メインカラーは、デザインの印象を決定する色です。企業やブランドの世界観を表す色を選択します。
2.ベースカラー
メインカラーが明度が高ければ明度を低く、明度が低ければ明度を高く、メインカラーと大きな明度差をつけます。ベースカラーと同じ色相だと無難です。
3. アクセントカラー
アクセントカラーは、メインカラーやベースカラーに対して、色相・明度・彩度のどれかが大きく離れた色にします。メインカラーの補色だとメリハリがついてアクセントになります。補色でなくても、メインカラーやベースカラーの彩度が低ければ、同色相色でも彩度が高ければ、OKです。
色の持つイメージと参考ロゴ一覧
赤色のロゴとイメージ・心理効果
赤はエネルギーの象徴です。赤は、闘争に深く関係するホルモンのレベルを上げる作用があります。赤いユニフォームを着た選手の勝率は青や白のユニフォームを着た選手より高いことが、統計的にわかっています。また、食欲増進作用があるため、飲食業のロゴに多く使われる色です。
ポジティブイメージ
愛、愛情、活気、革命、勝利、生命、積極的、情熱的、活動的な、明るい、熱い、強い、派手な、エネルギー、賑やか
ネガティブイメージ
悪魔、興奮、緊張、危険、怒り、闘争、残酷、地獄、爆発、怖い、嫉妬
心理効果
- 活力を感じさせ気持ちを前向きにする
- アドレナリンを分泌し、興奮を促進する
- 食欲増進作用
- 時間経過を早く感じさせる
- 注目を集め、関心を引く
ピンク色のロゴとイメージ・心理効果
女性らしい優しさやかわいらしさを感じさせる色です。ピンクの印象を大きく左右するのが、鮮やかさです。ビビットピンクは、色気や激しさを感じさせ、淡いピンクは穏やかな気持ちを与えます。「クールダウンピンク」は海外の刑務所の壁に使われている淡いピンク色です。ピンクの独房内の受刑者は、通常の壁の受刑者に比べて攻撃性が少なくなることがわかっています。
ポジティブイメージ
アイドル、エレガント、幸福、女性的、ハート、美容、ヒロイン、抱擁、柔らかい、若い、ロマンチック、愛情、安らぎ、艶やか、可愛らしさ、華麗、解放、開放感、感謝、甘い、春、心、派手、優しい、恋
ネガティブイメージ
エロティック、繊細、不安定、幼さ、妖しい、欲情、弱い
心理効果
- 幸せな気持ちや優しい気持ちになる
- 安らぎに満ち足りた気分になる
- 心や体が若々しくなる
- 愛情を求めるようになる
- 愛らしさを与える
- 緊張をやわらげる
オレンジ色のロゴとイメージ・心理効果
色の中で最も暖かみが感じられ、親しみを与える色です。赤色と黄色の混色で、赤色の強さが薄れ双方のよいイメージを併せ持ちます。遠くからみても目立つので、国際的な救急・救助の色として、船舶の救命浮輪や救命胴衣などに使われています。
ポジティブイメージ
暖かい、にぎやか、ビタミン、温もり、家庭的、楽しさ、活力、柑橘系、歓喜、救護、健康、元気、娯楽、好奇心、自身家、自由奔放、社交的、親しみ、美味しさ、陽気、カジュアル
ネガティブイメージ
わがまま、下品、快楽、激しい、八方美人、散漫、大衆的、安っぽい
心理効果
- 賑やかさを与える、陽気な気分にさせる
- エネルギーと解放感を与える
- 食欲増進作用
- 親しみを生み出し仲間意識を高める
- 緊張を緩和し、実力が発揮できる状態にする
黄色のロゴとイメージ・心理効果
黄色は、有彩色の中で一番明るい色です。昼夜問わず注意を引く色のため、小学生のランドセルカバー、点字誘導ブロックなどに使われています。販促で、赤と組み合わせて気軽さや低価格をアピールしたり、踏切の遮断機や道路標識では、黒と組み合わせて注意をうながしています。「黄色い声援」という言葉があるように、明るい声やよく通る音は、黄色と結びつけられます。
ポジティブイメージ
明るい、楽しい、のどか、ひょうきん、安全地帯、華やか、快活、活発、明朗、希望、喜び、暖かさ、幸福、躍動、賑やか、若さ、発展、陽気、愉快
ネガティブイメージ
幼稚、注意、軽率、騒がしい、イライラ、ゆるみ、甘え、危険、奇抜、緊張、酸っぱい、弱い、不安
心理効果
- 判断力UP
- 記憶力を高める
- 明るい気分にさせる
- 集中力を発揮させる
緑色のロゴとイメージ・心理効果
緑色は、安心感や安定、調和を表します。黄色と青色の混色で、双方が持つイメージを併せ持ちます。緑色は、森や草木の色です。そのため、癒しを与えるだけでなく長時間見ていても目が疲れにくい心理作用があります。緑色は、消費者との信頼を獲得するために、食品やヘルスケア、テクノロジーなど幅広い分野で使われています。
ポジティブイメージ
エコロジー、穏やか、リラックス、爽やか、やすらぎ、安全、安息、安定、回復、環境、希望、健康、再生、自然、若さ、新鮮、生命力、平穏、平和、癒し、バランス、公平
ネガティブイメージ
苦み、未熟、保守的、受動的、平凡
心理効果
- 心身の疲れを癒す
- 疲れた目を休ませる
- 鎮静作用で緊張を緩和する
- リラックス作用
- 穏やかな気持ちを与える
青色のロゴとイメージ・心理効果
青色は空や水を想起させ、冷たさを感じさせる色です。その印象を大きく左右するのが、濃淡です。明るい青色は爽やかで若々しい印象を与えます。逆に濃い青色は、都会的・保守的な印象を与えます。青色がロゴによく使われるのが、IT企業です。明るい青色と白の配色は、衛生用品のパッケージで使われます。
ポジティブイメージ
デリケート、安息、栄光、夏、開放感、気持ちよい、公平、広大、信頼、清潔、精神、誠実、男性的、知性、忠実、平和、眠り、落ち着き、涼しさ、神秘的、静か、知的、若い、さわやか、クリア、静寂
ネガティブイメージ
失望、寂しさ、悲しみ、不安、憂鬱、冷たい、冷酷、孤独
心理効果
- 集中力を高める
- 睡眠を促進する
- 食欲をコントロールする
- 興奮を抑えて、気持ちを落ち着かせる
- 時間経過を遅く感じさせる
紫色のロゴとイメージ・心理効果
紫色は赤紫から青紫まで、幅広い色域を持つ色です。動的な赤色と静的な青色の混色が紫です。相反する色のイメージを受け継いでいるため、色合いにより異なる印象を与えます。鮮やかな紫は下品な印象を与えますが、ラベンダーやライラックなどの淡い紫は、洗練されたエレガントな印象です。
ポジティブイメージ
エキゾチック、感性、芸術、繊細、永遠、華麗、古風、高貴、高級、豪快、上品、神聖、神秘、粋、崇高、知的、中性的、魔法、魅力、癒し、優雅、優しさ、和風、大人、古典的、女性的
ネガティブイメージ
哀れ、意固地、下品、孤独、心配、二面性、不安定、不吉、複雑、欲、欲求不満
心理効果
- 睡眠効果
- 性的なイメージを感じさせる
- 心身の回復を促進する
- 勘を鋭くする
- 想像力を刺激して感性を豊かにする
まとめ
企業ロゴの色を決めるには、企業に持ってもらいたいイメージをまず言語化して、そのイメージを持つ色から検討していくとわかりやすいです。悩んだ時は、たくさんのロゴを見て、参考にしてみましょう。ロゴの由来やターゲット層、事業内容も調べると、さらになぜその色なのかも含めてロゴデザインに理解が深まります。
→ロゴデザインの参考事例についてはこちら!
参考記事ロゴデザインで参考にしたいサイト9選